脳神経外科専門医   no comments

昭和41年より実施されている認定医制度

「脳神経外科専門医」は、専門医の認定医制度として長い歴史のある制度です。
昭和41年より既に研修制度は開始されており、当時より研修のあとに厳正な試験を行うという高度な人材を育成するためのしくみが整えられていました。

これは脳神経外科という分野が治療にあたって非常に専門的な知識が求められる、医療分野の中でも特に資質が問われるものであるからです。

脳神経外科で取り扱われる代表的な病状としては、脳卒中(脳血管性障害)や脳神経外傷、脳腫瘍といったようなものがまず挙げられ、他にもてんかん、パーキンソン病、三叉神経痛、顔面痙攣といった他の診療科とは異なる病名が並びます。

脳神経外科専門医として認定を受けた医師は、そうした脳に関する病気・外傷の治療にあたるとともに、慢性疾患の予防や救急治療といったように広範囲にわたり関わっていくことになります。

脳に関する病気や外傷は仮に治療が終了をしてもそこで終わりになるということはなく、予後にリハビリテーションなどが必要になることが多くあります。

脳神経外科専門医となるためにはまず医師免許を取得したのちに訓練施設として学会が定める施設に常勤をし研修を受けるということになっています。

この制度も平成23年度以降はさらに条件を厳しく、研修プログラムを修了したのちに筆記試験と口頭試験を受けなくてはならないように改訂されました。

脳神経外科専門医制度に加えて「日本脳神経外科学会専門医障害教育制度」というものもあり、認定資格を得た専門医が一生脳神経外科分野について学習をしていくことができます。

外科系医師をどう確保していくかが課題

日本における脳神経外科専門医は以前までは過剰な状態にあると言われてきました。
しかし現在では外科分野を進路とする医師数が減少しているとともに、脳神経外科の分野が細分化してきたことにより必ずしも人材が足りているとはいえない状況です。

また脳神経外科専門医の中でも、狭義の脳内の部分にのみ特化した専門医の数はそれなりに確保ができていたとしても、総合的な健康回復に必要となる神経内科や神経リハビリテーション、脳ドッグといったものまでを担当できる高度な専門医は高齢化が進み、今後人材確保が危ぶまれています。

専門性が高いだけでなく、生涯に渡りハイレベルの医療技術の学習・習得が求められる脳神経外科専門医は人材の育成が難しく、長期間にわたり施設や環境を整える必要があります。

今後はどのようにして脳神経外科専門医を目指す若い人材を確保していくかと、適切な育成をしていくための組織的なバックアップができるかということが問題になることでしょう。