耳鼻咽喉科専門医   no comments

転換期を迎えている耳鼻咽喉科専門医

「耳鼻咽喉科専門医」は、一般社団法人日本耳鼻咽喉科学会によって認定試験が行われている専門医資格です。
取得をするためには、医師免許を取得したのちに日本耳鼻咽喉科学会の会員として3年以上在籍し、さらに学会が認定している耳鼻咽喉科専門医研修施設において必要なカリキュラムを受けなければいけません。

研修カリキュラムは臨床研修のあと4年以上となっており、その課程を全て経た後に耳鼻咽喉科専門医に申し込みをし筆記試験と小論文、面接を受けます。

実は耳鼻咽喉科専門医は一昔前までほぼ無試験で専門医としての認定を得ることができるほどゆるい制度として知られていました。

大病院の病棟勤務や救急外来と異なり、時間的に余裕のある耳鼻咽頭科は比較的人気のある診療科だったのですがここ最近では他の診療科と比べて希望者が激減し、医師不足に悩むことになっています。

この原因はいろいろ考えられますが、耳鼻咽喉科と分野的に近い眼科がここ近年大きな脚光を浴びるようになったことと対照的です。

近年眼科が大きく飛躍した理由の一つとして、視力回復のための「レーシック手術」が導入されたということがあります。

現在ブームは一巡した感じはあるものの、視力低下に悩む人にとってレーシック手術のような新しい術式は非常に魅力的であり、高度な技術を習得するために眼科専門医を目指す若い医師人材も多くいました。

その一方で耳鼻咽喉科分野においてここ近年何か飛躍的な術式があったかというと決してそうではありません。
あえて言うならばここ最近の治療の主流は高齢者の難聴対策などであり、より高度な医療技術を身に着けたいという若い医師たちを集めるには少々難しい環境にあります。

しかしこの状況を問題視している耳鼻咽頭科医師も多く、現代では新しい耳鼻咽頭科の姿を認定制度を改革しながら新たな耳鼻咽喉科専門医を求めているところです。

患者さんのQOLを高めることが耳鼻咽頭科医の使命

派手な最先端医療とは言えない少々地味な耳鼻咽頭科ですが、仕事の重要性は他の科と全く変わりません。
難聴や嗅覚の低下は日常生活を送る上で不自由を感じるものですし、何よりQOLを大きく下げることになってしまいます。

耳鼻咽頭科を訪れる患者さんの多くが抱えているのは、聴覚・嗅覚の低下、嚥下・音声の機能低下といったものです。
これらを回復していくことは、患者さんにとっての「人生の喜び」を増すことにつながります。

耳鼻咽喉科専門医は治療において、外科手術や薬物治療、さらに全身の健康管理といった幅広い知識が求められることになります。
総合診療科として高いスキルが必要な業務であり、誇りを持って続けていける仕事です。